電磁波試験器の応用

専門用途以外の使い道

工事、点検、製造、研究など専門的な用途に使われるイメージの強い電磁波試験機ですが、一般の家庭でも有効に使用できる用途は存在します。
その一例をご案内させていただきます。

■家庭内の電磁波安全性確認と対策

最近の家電製品は改善されていますが、IHクッキングヒーター、ワイヤレス充電器、高周波マッサージ機器などは、ペースメーカー使用者、妊婦などにとって注意が必要とされています。
一般の方を含め、これら電磁波の影響を気にされる方々の家庭内の安全性確認と問題機器の置き場所変更、シールド設置などの対策のために、電磁波の測定をお勧めします。

■落雷の予知

一見唐突ですが、可能性のある用途としてお知らせします。
雷が発生すると、大気中に強力な電磁パルスが発生し、極低周波や超長波帯の電波が出ます。
この現象を利用すると、いつ、どこに落雷があるかの予知はできませんが、
① 遠方(条件が良ければ数百キロメートル)の雷を検出することができます。
② 電磁波検出の頻度から、雷の頻度や雷雲の接近傾向を予想できます。
③ その場所で活動中の雷の状態観察に使えます。

具体的には、下記の用途で使用できる可能性があります。
① 気象警報の補助ツールとして雷の大雑把な接近状態を観察する。
② 雷の接近を簡易的に知るため屋外作業・キャンプ・登山での安全管理に利用する。

    落雷の予知には、雷雲の放電兆候を示す電界の値を利用します。
    大気中の電界は自然状態で、地表で±100V/m程度以下ですが、雷雲が近づくと数千〜数万V/mに上昇します。

    電界強度(V/m)から推測される危険レベルは、
    ・1,000V/m以下で、安全。
    ・1,000〜5,000V/mで、雷雲接近の可能性があり、要警戒。

    電磁波試験器BS-WT3122は、1,999V/mまで電界を計測できます。
    つまり、要警戒レベルの境界の1,000V/mの値を確認することができるため、本来の使用目的ではありませんが、落雷の危険からの回避に利用できる可能性があります。

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